noafaの日記

紆余曲折の人生経験をありのままに綴ります。

本当の愛

2017年11月4日

 昨夜から今晩にかけて

 崩壊と再生を一日にして経験した。

 

昨日は感情がグラグラで、

体調も悪く本当に朝からしんどかった。

両親が東京の新生活を見に来てくれたのだが、

本当は東京駅まで笑顔で迎えに

行くつもりだったが、

父母が大そうこちらの状況を察してくれて、

自力でホテルまで来てくれた。

70歳近い母が慣れないだろうに、

LINEを使って器用に今風の若者みたいに

「今、地下鉄乗りました。」なんて

メッセージで連絡をくれる。

会った瞬間に母の優しい笑顔と

「久しぶりやなぁ~」に始まり、

両親の愛に骨抜きにされてしまった。

両親は喧嘩していると聞いていたが、

思ったよりも、二人とも元気そうで

何より安堵感が漂う。

久しぶりに会って、‘話をする’

ということがどんなに貴重な事か分かった。

少し私の新生活圏を一緒に歩いて回り、

他愛もないことで話をして話をして、

相手と向き合う。

夫への不満を聞いてもらい、

夫婦の先輩である両親の意見を聞く。

これがとても心に効いた。

夫への不満に対して、

母は私の体を第一にと気遣ってくれる。

父は夫への不満を

「そういう相手が出来たということや」と

諭してくれる。

仕事から戻った夫と合流して

両親と4人で食事をし、

両親をホテルへ送った。

明日も会えるだろうに、

別れ際は今生の別れが如く感じて、

自分が本当に愛情を受けて育ったという記憶が

鮮明に心の中で再生され、

何とも言えない感情が沸いてきた。

単調のメロディーのように

とにかく美しく切ないのである。

この感情を的確に表現できない焦り。

それを目の前の夫へ伝えられない焦燥。

悲しくて涙が止まらなくなった。

しかし、夫は仕事で疲れ果てて、

また即座に寝てしまった。

 

もう一人で何とかするしかない。

無理に涙を止めようかとも思ったが、

これでは社会人の時のように、

悲しいのに歯を食いしばって我慢するのは、

感情に蓋をする事に他ならない。

今日は泣こう!

そう思ったら、

幼かった時の父と母との思い出が

何度も何度もフラッシュバックして

もう耐えられそうにない。

結婚式前にも思った事も蘇る。

私は父母に何をしてあげられただろう?

 

しばらくして、ベットで横になると、

少し復活した夫が言ってくれた。

「お父さんとお母さんは何を望んでいると思う?」と。

そうか、私が幸せでいることかな。

でも、今はまだ残念ながら、

お世辞にも私は幸せとは言えない。

 

そして、何が具体的に不満で、

どうしたら解決が出来るのかが全く分からないし、

人に理路整然と自分の感情を

説明することが出来ないことが最も辛い。

私はHSP(Highly Sensitive Person:超繊細)なのだ。

北欧かどこかで研究されているが、

物事に非常に敏感で何パーセントかの

割合で存在するらしい。

だから、もう止めどもなく涙が出る。

 

夫は更に言ってくれた。

私が「お父さんとお母さんに

大切に大切に育ててもらったのに、

あと何度お父さんとお母さんに

会えるのだろう」とモゴモゴ言うと、

「僕が大切に大切に守るから」と。

 

結婚式では挨拶も準備不足で詰まった夫。

期待していた感動的なスピーチのかけらもない。

大丈夫かコイツ?と思ってしまった。

でも既に入籍も終えているし、

この人と結婚したのは私だ。

そんなことを結婚式の後の生活では

しきりに思っていたので、

「どうして結婚式でそれを

言ってくれなかったの?」となじると、

越中男は寡黙ですから」と。

 

何とか寝付くことが出来たが、

夜中に目が覚めると、

居るはずの隣の夫の姿が見えず

不安に襲われた

後で聞いたところ

腹痛で寝られなくなって

居間にいたようだ。

 

私は夢を見た。

姉と母とご飯屋にいて、

父が来るのを待っている。

父の姿を見つけると、

私は「お父さん」「お父さん」と叫んだ。

そんな時も父は店員から食材を受け取って、

笑顔で両手いっぱいに食材を

抱えてやって来てくれた。

夢で目覚めた私は寝ても覚めても

涙が止まらなかった。

 

朝が明けて、幸いにもお天気が良く、

体を起こして、窓際でぼっとしていた。

夫が「朝ご飯は食べに行こう」と言ってくれた。

私の顔は泣きすぎで腫れて

大変なことになっている。

間もなくして、やはり夫には

休日にもかかわらず、

職場から呼び出しが来て出掛けて行った。

ちょうど近隣に宿泊している両親に連絡がついて、

近くの新宿御苑に居ることが分かったので、

急いで会いに行った。

東京で初めて走っている、と思いながら、

本当に両親に会えるのが

嬉しくて嬉しくてたまらない。

なりふり構わず、

誰にどう思われようと構わない。

新宿御苑まで走った。

途中に小さな社があるので、

急いでご挨拶と両親の健康を祈念して

会いに行った。

御苑で両親の姿を見つけた時は本当に嬉しかった。

顔を見て話せる幸せを最大限に感じた。

また他愛もない会話を楽しんでいると、

ひょっこり夫が仕事から戻って、

神タイミングでやってきた。

夫はそういう男だ。

なんせタイミングを図らずして、

タイミングよくやってくるのだ。

そして終始楽しい一日を過ごせて

両親を京都へ送り返すことが出来た。

 

帰宅すれば、夫は疲れ果てて

ダウンしてしまったが、

必死に私の両親と合わせて

時間をとってくれた夫に

心から感謝して「ありがとう」と

言うことが出来ると、

起きるなり、私が結婚当初より

ずっと心配に思っていた「お金」の事について

真剣に話し合ってくれた。

夫から「プライベートカンパニーでも作ろうか」と

言ってくれたのである。

きっと夫は知っている知っている言葉を

並べただけかもしれない。

それでも、協力してくれた。

そして、自分のビジョンを整理できて

本当に本当に嬉しかった。